マドラス日記 '02/05
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2002年4月28日

 暑い。朝から。
う〜出かけたくないよ、こんなに暑くちゃ。新聞を見ると、最高気温37度、湿度70%と出ている。蒸し暑いはずだ。

 取りあえず、アショカさんの家に挨拶に行こう、と決意(!)し向かう。ホテルを出ると、すぐ近くにある撮影スタジオで映画のロケをしているではないか!
何故か入口のセキュリティと一緒に座ってくつろいでいる警官に、誰の撮影?と聞いてみる。「アジットとジョティカだよ」と教えてくれた。「アジットとジョティカ!?」見たい!!

 粘り強く交渉(相当粘った)し、なんとか中へと入れてもらう。すぐにアジットが気づいてくれた。「私の事を覚えていますか?レコーディングスタジオで御会いしたのですが」「覚えてるよ」「あなたは飛行機の免許にチャレンジしているとか?」「うん。よく知ってるね。どうして知ってるの?」「インターネットです」

 ジョティカにも逢いたいが、居ないなぁ。

 ほどなく撮影が始まった。奥からジョティカが出て来た。しかし、サインを貰うとか、一緒に写真をと言った雰囲気ではない。こっそりと右の写真を撮ったのが精一杯。
#すぐに「写真はダメだ!」と怒られた。
 ムトゥでのアンバラッタ様ことRadha Raviさんがジョテイカのお父さん役か?
 しばらく見学していると、背の高い男の人が「おいで、おいで」と手招きしている。何かな?と思って行くと、そのまま出されてしまった。ちっ。
後でアジットに怒られても知らないぞ(笑)

 アショカさんの家に行くと、見なれない車が止まっていた。アショカさんにその事を訪ねると、「買いました」「アショカさんが運転するんですか?」「2年くらい前は運転していましたが、今は車が多くて恐いので、運転手を頼んでいます」との事。う〜ん、いちいち人を頼むのでは面倒じゃないのかなぁ?バイクの方が機動力がありそうだけど…。
「かつやさん、髪型が変ったのでイメージが変りました」(笑)
アショカさんと奥さんのチェラさんに、ラジニの新作「Baba」の事を尋ねる。

・日本人「山田けい子」なる人物は、アナウンサーもしくは声優など声を使う仕事をしているらしい。英語が堪能で、日本在住。インドのダンスを習っていて、その関係者からラジニサイドに紹介されたらしい。アショカさんの所にもラジニファンクラブから、日本人を紹介してくれと連絡があったそうだ。
・マニーシャコイララを誘拐しようとしていた犯人が射殺された。チェンナイなら警備が薄いだろうと思ったらしい犯人が誘拐を試みたが失敗したとの事。その犯人の死体が雑誌の表紙を飾っていたし、テレビニュースでも放映されていた。

ミーナさんの事については、御両親が結婚相手を探しているらしい、とか。

 しかし、暑い。どこにも行く気が起きないので、アショカさんの家でテレビを見て過ごす。Vijay TVで、ラジニ主演の古い映画「Engeyo Katta Kural」が放送されていた。映画を見ていてビックリ!!後半には、なんと!ベビーミーナが出演しているではないか!!「Anbulla Rajinikanth」以外にもラジニとの共演作があったとは…。
もしかすると他にも共演作があったりするのだろうか?

 アショカさんは夕方から出張との事で、空港まで見送りに行く。例の新車で。ちなみにSUZUKIのワゴンRである。戻るのはいつになるか解らないとか。
たぶん週末には戻れるのではないか?と言っていたが、結局アショカさんに逢ったのは、この時が最後となった。

2002年4月29日

 ホテルのレセプションでT氏と待ち合わせ。T氏はこの年末にNHKで放送された「ムトゥ」を見てミーナを知り、一目惚れしたそうだ。「もしミーナさんに逢いに行くのなら一緒に」とメールを貰っていた。
メールでは何度かやり取りしていたが、実際にお会いするのは初めて。「実物の方がかっこいいですね」と言われる。そんなに写真写りが悪いのか、おいらってば(笑)そのT氏いわく「リクシャーワーラーが、3ケ月に一度ミーナに逢いに来る日本人が居ると言ってましたよ」うむ、毎回同じリクシャーは使ってないんだけど、噂になっているのか?

 粘り着く熱風と排気ガスとホコリの中を、ミーナ邸へ向かう。

ミーナ邸では、すでに顔なじみになったセキュリティが笑顔で迎えてくれた。電話番のおじさんから、撮影所に居ると聞き向かう。

撮影所の入り口で「Meena's Fan Club JAPAN」の名刺を提示する。セキュリティが電話で「Meena's Fan Club JAPANの者が来ている」と、どこかに連絡している。こんなところで「はったり名刺」が役に立つとは(笑)
どうやらOKが出たようだ。
ミーナに会える!

 ミュージカルシーンを撮っている脇をすり抜け(大きな撮影所なので、あちらこちらでたくさんの映画を撮影しているのだ)、ミーナさんが撮影している所へと走る。おお!ちゃんと撮影しているではないか。しかも映画で見た事のある顔が何人も!!

「こんにちは」と手を上げて挨拶するとミーナさんは、ビックリしていた。
ミーナさんに以前、平和さんから貰った北九州のショーのビデオをPAL方式でダビングした物を渡す。
ミーナさんから、「今、ラジニが新作の撮影しているわよ」と教えてもらう。「チェンナイで?」「そう」「どこで撮影しているか解ります?」「さあ?解らないわ」

 飲み物係りのおじさんから、白い液体の入ったコップを受け取る。カルピス?でも、表面に緑色の葉が浮いている。「これは何?」とミーナさんに尋ねると、「ホニャラララよ」(忘れてしまった)思いきって飲む。「ヨーグルト?」さっぱりしていて旨いじゃないの。かなり酸っぱいけど。この暑さにはうれしい飲み物か。

 こちらはヒーローのMurali。
ヘビースモーカーでたばこをスパスパ吸っていた。
 お馴染みVadivelu。彼がムトゥでやっていた「パカラ、パカラ」という馬の真似を真似して見せたら、爆笑していた。みんなにも見せろと、いろいろな人の前でやる事になってしまった(笑)

 今やタミル映画に欠かせない人、Vivek。もちろん「Shajahan」でのKovai Saralaとのコメディシーンを真似する。「おお!私の日本のファン!!」と大喜び!
 映画「Sangamam」でヒロインを演じていたVindhyaさん。

 ヒゲを付けているVadiveluさん。
毎日、几帳面に合わせていた。
 監督と打ち合わせ中。

 この映画のタイトルは「Namma Veetu Kalyaanam」。8月最終週か9月第一週に公開予定とか。

 表敬訪問に来て居たCheran監督をミーナさんに紹介してもらった。わ、若い。
「Porkalam」「Vetri Kodi Kattu」はすばらしい映画でした。

ミーナさんがヒロインの両映画や「Bharathi Kannammaa」がヒットしたので、Cheran監督はミーナさんの事を「ラッキーガール」と呼んでいるらしい。

この後、Cheran監督はミーナママと何やら話し込んで居た。もしかして、次回作の出演依頼か?

 その後ろをムトゥのシャクティ劇団の劇団員役だったKumari Muthuさんが通った。彼も撮影の様子を見に来ていたらしい。ミーナさんに「彼はムトゥに出演していた人では?」と聞いてみる。「そうそう」
写真を…と思っているうちにどこかに消えてしまった。残念。

 カメラのセッティングも終わり、撮影に入る。残念ながら室内での撮影のため、思うように見えない。
ワンカットごとにカメラ位置を変えたり、照明を変えたりと撮影は時間が掛かる。その合間に役者さんは何をしているかと言うと、携帯電話や読書、そしておしゃべり。3姉妹(?)は揃って読書に夢中だった。

 昼食の時間になった。「食べて行け」というありがたい言葉にお礼を言いつつも、この暑さの中、このままここに居たら体力が持ちそうも無いので、冷房の効いたレストランへ行くことにした。いつものRaahat Plazaにあるチャイニーズレストランへ行く。いやはや冷房がありがたい。

 ひと息ついたのち、ランバ邸へと向かう。しかし、「撮影で居ない」とつれない返事。

 続いてセンディル邸。
残念ながら撮影に行っていて留守との事。「ラジニの新作Baba?」と聞いてみたら、にやにやっと笑うだけで答えてくれない。でも、たぶん当たりだと思う。
事務所に入れてもらえ、カウンターに座らせてもらう(笑)

「6時に戻るからその頃にまた来い」と言われるが、インド人の時間の感覚はいい加減なので、その時間に戻るとは思えない。しかも撮影ならなおさら…。

 Ramya Krishnan邸を訪ねる。いつもの東洋人顔のセキュリティが居た。しかし、やはり留守との事。
そのセキュリティが、盛んに「向かいの家はジーラムの家だ」と言っている。ジーラム?誰?マラヤーラム語映画によく出ているらしい。
しばらく考えて、ふと思い付いた。「もしかしてテナリに出てたJayaram?」「そうだ、そうだ」
おお!Jayaram!という事で門前で記念撮影。

 写真を撮っていたら、隣の家を工事をしていた人が、私達も撮ってと言ってきた。
やはりインドである(笑)

 撮影所に戻りミーナさんの撮影を引き続き見学する。
撮影は夕方まで続いた。明日も引き続き行われるという。

 帰り際、隣でミュージカルシーンを撮影していたラムジーさんを発見。「わたしは昨年、日本中でショーを行いました」「新宿で、あなたのステージを見ましたよ」

ホテルに戻る前にセンディル邸に寄ってみる。しかし、まだ戻っていないという。やはり時間通りにはいかない。ここはインドなのだ。
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